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臨床心理士、公認心理師は業務の対象となる人々に提供する専門的臨床心理業務(ひろく人々のこころの健康と福祉の増進に寄与することを目的とする業務を含む)の質を保ち、対象者の基本的人権を守り、自己決定権を重視して、その福祉の増進を図らなければなりません。そのため、我々には倫理綱領が定められています。倫理委員会では、当会会員が、専門的職業人であるとともに一人の社会人としての良識を保持できるよう、研鑚を積んでいきます。
広報委員会では、会報誌サイコロジストとやまを春・秋の年2回発行しています。理事会で協議の上、事実に基づいて、会の動向のみならず、①掲載機会の均等、②新規性・話題性の観点から、③公認心理師・臨床心理士としてのロールモデル、④脚光を浴びずとも着実、堅実な臨床活動を行っているといった掲載方針や基準に沿って、会員の皆様のご活躍も他の会員および県内外の関係機関に向けて広報していきたいと考えております。ご寄稿をお願いの際には、いろいろとご面倒をおかけしますが、何卒ご協力をよろしくお願いいたします。
編集作業では広報委員の意見も尊重しています。委員全員平等に、隙間時間に終わらすことのできる作業量ですので、ご興味をお持ちの方はご遠慮なく当委員会にご加入ください。
職能団体としての富山県臨床心理士会の会員は「こころの専門家」として、様々な領域で活動しています。他の職域や一般の方々から、研修会や相談場面での講師などの派遣を会宛に求められます。主に携わっている業務に関連するもの、また、関心を持って学んでいることについて「専門性」を提供する機会として、会員が出向いています。その橋渡しをすることが、職能委員会の主な仕事です。
また、「公認心理師法」が公布された際には、定例研修会として日本臨床心理士会専務理事の奥村茉莉子先生をお迎えし、勉強会を開催しました。
同法施行後の現在、あらためて自分達の専門職としての在り方を見つめなおす研修会を企画したいと思います。是非、ご意見、ご協力をお願いします。
専門性の維持向上や学びの拡充、相互啓発をめざして、年1回程度、5時間のワークショップ型研修を企画、運営しています。研修会前後及び当日の運営を分担して手伝っていただける委員を数名募集しています。また、会員の皆様には、当日、受付や会場設営等のお手伝いをお願いすることがあるのでご協力をよろしくお願いいたします。研修についてのご意見や講師情報等も是非お聞かせください。
病院やクリニックなどの医療機関および保健所などに勤務する会員に対して、会員相互の交流や知識・技術向上を目的として活動しています。情報交換をしたり日ごろの悩みを話し合ったりできる交流の場づくり、研修会の開催、医療領域会員の勤務先マップの発行などの活動を通して、各会員が元気に活躍できるように、委員の知恵とパワーを結集して盛り上げていきたいと思います。
産業領域の心理臨床は、働く人のストレスや職場のメンタルヘルス対策などに関するお仕事です。 産業委員会では、富山県心の健康センターや公立学校共済組合富山支部からのご依頼を受けて、中小企業や学校などに、勤労者のメンタルヘルス対策についての研修会を開催するために講師を派遣しています。
犯罪被害者、被虐待児、DV被害者等に対し、主に危機介入として、警察、児童相談所、女性相談センター等で被害者支援等を実施していますが、その後の治療や社会復帰として関わる医院や病院、学校、行政機関、民間団体等と連携した支援が不可欠です。
当委員会は、被害者等が受けた被害の早期の回復及び軽減を図るとともに、被害者等を社会全体で支えていく力となるため、会員相互が連携し、知識や技術向上を目指し、トラウマ治療(心理療法)や支援者等への研修・指導、さらに、支援者の代理受傷対策等に力を入れていきたいと思います。
主としてスクールカウンセラーに関わる研修会や相談会を企画・運営し、会員相互の交流を通して、お互いにサポートし合いながらスクールカウンセラーとしての資質の向上を図ることを目的として活動しています。近年、「チーム学校」の考えのもと、学校現場では多職種連携や小中連携が求められています。さらに、災害や事件が起こった場合の緊急支援活動、感染症に関する対応等、さまざまな場面で活動することが求められています。会員が安心してそれぞれの学校現場で活動できるよう、有意義な情報交換や学び合いの機会となる研修の企画・充実に努めていきたいと思っています。
「こころの専門家」として、個人または組織で心理相談機関を開設している方・将来開業を目指したい方・“心理臨床”に興味関心をお持ちの方などで委員会は構成されます。
相談室には、乳幼児(と親)・児童・青年・成人・高齢者など、幅広い年代の方が、訪ねてこられます。
乳児への関わり方に難儀している人たちの世代間伝達、育てにくい子供を抱えた親への発達相談、自身の生きにくさへの取り組み、家庭(夫婦)の問題、学校や職場についての悩み相談、子どもが巣立った後の老後の不安等々、内容も多岐にわたります。
専門家といえども、私たちには得手不得手がありますから、広い領域に及ぶ心理・発達的(人生的)問題を、相談者と共に考え、課題解決を目指していくには、相互研鑽と情報交換(共有)は欠かせません。自主研修会も企画する予定です。共に学び合いませんか!
当委員会は県から委託された「ハートフル保育カウンセラー派遣事業」を担っています。
また、内閣府に「子ども家庭庁」が設置され、国を挙げて子育て支援が叫ばれている中で、こころの専門家である私たちには、臨床心理的な観点を活かした意味のある「子育て支援」も求められています。
因みに、「ハートフル保育カウンセラー派遣事業」は、県内の保育所や学童保育事業所の現場に出向き、保育士や指導員と一緒に子どもたちの健やかな育ちをサポートするものです。心のケアや、相談を求める人たちに、細やかで、役に立つサポートができるように、年に数回の自主研修を行い、研鑽を積んでいきます。
子どもの育ちや、親子支援に興味のある方は、是非研修会にも参加ください。
次世代の生涯にわたる発達についてともに学びつつ実践していきましょう。
障害をおもちの方々や、そのご家族への心理的なアプローチによる支援について取り組みます。医療・教育・福祉・労働など、県内の障害児(者)の生活にかかわる多職種の方々との連携・協働のもと、共生社会の促進と、当事者・家族のQOLの向上に資する支援の在り方について、研修と実践を積み重ねていきます。
高齢者福祉委員会は委員会としては後発ですが、徐々に体制が整備されてきています。前期の活動により各委員の臨床活動の共通点と相違点が共有されるようになりました。同時に課題も浮上してきましたが、これらは2023年6月14日に成立した認知症基本法の基本理念や基本的施策と重なる部分があるように思いました。
ゆるいつながりで委員会活動を行っていく予定です。様々な知見によると、ゆるいつながりこそが有用なソーシャルサポートです。
たとえ現在高齢者や認知症の人を対象とした心理臨床を行っていない方であっても、すべての人が当事者と言うこともできますので、お気軽に当委員会にご加入ください。
一般の方々のイメージでは、“心理”と“司法矯正”はあまり結びつかないものかもしれませんね。しかし社会的には、健全育成を趣旨とした少年法の改正や受刑者の再犯防止プログラム等心理支援への需要は高まってきていると考えられます。また、文部科学省・厚生労働省から示されている公認心理師になるために大学で必要な科目として「司法・犯罪心理学」が、大学院で必要な科目として「司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開」が示されています。これらの科目内容は、心理支援を行う全ての人にとって必須なのではないでしょうか。
ひきこもりの定義は、「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」(厚生労働省)とされています。ひきこもりは、子どもから高齢者まで全世代にわたる社会問題です。不登校の児童生徒の中には、長期にわたり家から出ていない子どもがいます。また、2019年の内閣府による初調査では、中高年のひきこもりが61万人に上るという結果が得られています。ひきこもり当事者、家族、関係者には心理支援が必要なことは容易に想像できるのですが、なかなか手が届かない現実があります。少しでも多くの方に心理支援を届かせられるよう、研修・企画の充実に是非ご協力ください。
災害時における心理学的支援の研修と実践に取り組みます。これまで、東日本大震災へのカウンセラー派遣、富山市外国語専門学校での支援等を実施してきました。また、被害者支援連絡協議会、被害者支援センター、県警、県厚生部の活動に参加し、その他犯罪被害者週間広報キャンペーン、自殺予防街頭キャンペーン等に協力しています。
アディクション(依存症、嗜癖)とは、生きづらさを抱えた人が、日々を生き抜くためにある対象にのめりこみ、社会生活に支障が出る状況に陥ることを指します。やめたくてもやめられない病気なのですが、「意志が弱いから」「自己責任」と誤解されやすく、ますます本人の生きづらさが強まります。その対象はアルコール、ギャンブル(Fx・投資も含む)、薬物(違法薬物・処方薬・市販薬)、買い物、ゲーム、盗癖、性的行為、暴力行為など様々です。近年は、摂食障害や自傷の問題も併せ持つ「クロス・アディクション」の事例にどう関わるかという課題も増えてきています。また、依存のシステムに巻き込まれやすい家族にも支援が必要です。当委員会では、本人・家族・支援者へのサポートに寄与する取り組み・研修企画を行っていきたいと考えています。